AFPによれば12日、米国のブッシュ大統領は、20日のオバマ新大統領就任を控えた最後の記者会見で初めて、ICCに対して肯定的ともとれる発言をしたようです。この皮肉交じりの発言は果たして、「国際刑事裁判所(ICC)に加盟すべきだった」という敗戦の弁なのでしょうか。
さらに、中東問題をすべてイスラエルの責任にしたり、京都議定書(Kyoto Protocol)への調印や国際刑事裁判所(International Criminal Court、ICC)への参加が実現していれば、欧州では人気がでただろうと語った。
次期大統領のオバマ氏は、軟化するブッシュ政権のICC政策を継承することになり、すでに米国の反ICC姿勢は崩壊しているといえます。オバマ氏個人は選挙キャンペーン中もICCについて肯定的な発言を行っており、慎重派だがICCに決して批判的ではなかったヒラリー・クリントン女史を国務長官に迎え、国連大使に「保護する責任」原則の支持者であるスーザン・ライス女史を閣僚待遇で国連大使に抜擢したオバマ政権は、反ICC政策を翻しむしろ2010年のローマ規程検討会議に乗り込んでくるであろうと、ある米国のシンクタンクは分析しています。