国際刑事裁判所(ICC)と日本 [はてな版]

人間の安全保障の発展に貢献する日本と世界の道筋と行く末を見つめます。

〔09年序盤〕国際刑事裁判所の発足後の歴史(2009.04.25)

国際刑事裁判所ICC)の世界の現在 (2009年序盤)

1月
■13日、ICCの第一審裁判部(裁判長、英フルフォード判事)はコンゴ民主共和国の案件について、トマ・ルバンガ被告に対する公判の開始日が2009年1月26日(月曜日)に決定したことを発表。ICC史上初の公判が年内に開かれることが確実となった。(→原文プレスリリース
20日、2007年の補欠判事選挙でトップ当選を果たした日本の斎賀冨美子判事がニューヨークで行なわれた判事通常選挙で再選を果たし、任期が9年となる。(→詳細)さらに新規にガイアナのモハメドシャハブディーン(Mohamed SHAHABUDDEEN)氏がラテンアメリカ地域出身判事として当選し、昨年7月以来1名の欠員があったICC裁判部は本来の18人体制へと体裁が整った。
■26日、コンゴ民主共和国の案件で、トマ・ルバンガ・ディーロ被告に対するICC史上初の公判が開かれる。国際刑事裁判史上、被害者の全面参加が認められる初の裁判となる。(→詳細

2月
■11日、スーダンダルフールの案件で、ICC予審裁判部がバシル現職大統領への逮捕状発行を許可したと報じられる。逮捕状は秘密逮捕状のためICCは現行では非公開としている可能性があるが、情報は未確認。(→詳細
■18日、先月20日に新規に当選したガイアナのモハメドシャハブディーン(Mohamed SHAHABUDDEEN)判事が16日、「一身上の都合」でICC判事の職を辞任する意向を伝えた。判事は9年の任期を持つ予定だっただけに、これはやっと全員体勢が整ったICCには傷手となる。ASP締約国会議議長は判事の辞職を受理した模様。

3月
■4日、スーダンダルフールの案件で、ICC予審裁判部はバシル現職大統領への逮捕状発行を許可したことを正式に発表。バシル大統領への容疑としては、戦争犯罪2件、人道に対する罪5件のみが認められ、検察側が請求した集団殺害犯罪(ジェノサイド)についてはこれを認めなかったことを明らかにした。日本政府は外務報道官談話で、ICCの決定を支持することを公式発表した。(→【緊急】投票受付中!
■9日、4日発表されたスーダン政府による国際NGO団体の国外追放及び国内NGO体の解散を命ずる決定に対し、外務省が報道官談話の形で反対声明を発表。決定の再考を公に求めた。
■11日、同月退官予定の判事の後任として、以下の5名が新たに任期9年の判事として就任した。
1. ケニアジョイス・アルオック判事、女性
2. ボツワナ、サンジー・ムマセノーノ・モナゲング判事、女性
3. 日本、齋賀富美子判事、女性
4. イタリア、クーノ・タルフセール判事、男性
5. ベルギー、クリティーヌ・ファン・デン=ウィンガエート判事、女性
■さらに同日、同裁判所指導部(裁判所長会議)に新たに以下の3名が選出された。選出は非公開で行われ、それぞれの候補が絶対多数の得票を持って選出された。新指導部の任期は2009年3月から3年(2012年3月迄)となる。
裁判所長  大韓民国、サン=ヒュン・ソン判事、男性
裁判所第一次長 マリ、ファトゥマタ・デンベレディアッラ判事、女性
裁判所第二次長 ドイツ、ハンス・ペーター・カウル判事、男性
■12日、モレノオカンポ検察官が、ICC予審部による集団殺害犯罪不適用を不服として上訴したと報じられる。ICC側は公式発表は行っておらず、プレスリリースも公開されていないため未確認の情報。(→詳細
■13日、政府・外務省が18日、アジア・アフリカ法律諮問委員会(AALCO)と共催で、アジア初のICCに関する国際合同セミナーを開催する予定と発表。会議には各国外交団や国際機関の代表、インド国際法学会会員、大学関係者、NGO代表、マスコミ関係者など約100名が参加する予定。(→詳細
■19日、裁判所長会議が予審裁判部の再編を発表。第3法廷を閉鎖し所属判事らを新たに第1、第2法廷にそれぞれ割り当て、中央アフリカ案件を第2法廷の担当とすることを決定した(発表された各判事の担当部署と担当案件はWikipediaを参照)。

4月
■24日、3月に判事に再選されたばかりの齋賀富美子判事が急病のためハーグにて死去した。ICCはプレスリリースで追悼のメッセージを発表。国際NGOであるCICCはICCに対し追悼のメッセージを贈った。享年65歳だった。