国際NGO連合CICCによると、国際刑事裁判所(ICC)が第63回国連総会に対し4回目となる定例年次報告を行っていたことがわかりました。この報告は国連とICCとの協定に基づいて行われるもので、総会の場において事務総長がその要約を読み上げます。
以下は、国連総会の公式文書の内容を上から順に、独自に項目別に分類してさらに要約したものです。尚、今回の報告期間は2007年7月31日~2008年7月31日に限定されています。
訴追案件 |
捜査状況
・報告期間中、4つの逮捕状を新たに発行。
- コンゴ案件(3件) - 中央アフリカ案件(1件) ・コンゴ案件については2名が逮捕拘束された。 - 2007年10月17日、ジェルマン・カタンガ司令官 - 2008年02月07日、マティーウ・ンゴジョロ・チュイ大佐 - 両名に対する予備審問はそれぞれ2008年6月27日と7月16日に行われ、9月26日に判断が下される見通しである。 ・中央アフリカ案件については1名が逮捕拘束された。 - 2008年7月3日、ジャンピエール・ベンバ・ゴンボ前副大統領 - ベンバ被告に対する予備審問は2008年11月4日に行われる予定。 ・2008年7月14日、検察局はダルフール案件について、オマル・バシル現大統領への逮捕状発行を請求。予審裁判部第一法廷は請求を現在も検討中。 ・発行済みで執行されていない逮捕状は7件。これらの逮捕状の全てが前回の報告期間から丸1年間執行されておらず、ウガンダの案件は過去3年以上執行されていない。 - ウガンダ案件(4件) - ダルフール案件(2件) - コンゴ案件(1件) |
要請事項
・裁判所には逮捕を執行する力はない、それは国家や国際機関の責任である。ICCは国家及び国連などの国際アクターとの連携を深めてきた。現場での3年に及ぶ経験と実績に基づき、国際司法における独自の手法も編み出してきた。
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出典:"Report of the International Criminal Court," UNDOC_A63/323 国連総会文書(2008年8月22日付)