AFP通信によると、
中央アフリカ案件で大きな進展が見られたようです。
コンゴ民主共和国の前副大統領であり
コンゴ解放運動(
MLC)元指導者であもる
ジャン=ピエール・ベンバ・ゴンボ(Jean-Pierre Bemba Gombo)被疑者(推定45歳)が24日、
ブリュッセル近郊で拘束されたいうものです。ベンバ被疑者は元は反政府勢力
MLCの指導者でしたが、
MLCが政権党となってからは副大統領の職に就きました。詳報を伝えている
ICC書記局によると、同被疑者に対しては、
2002年10月25日~2003年3月15日の間に
中央アフリカ領内で行ったとされる
戦争犯罪と人道に対する罪の疑いで
2008年5月23日、ICCにより秘密逮捕状が発行されていました。
中央アフリカ案件を担当する
予審裁判部第三法廷は、当該期間中、ベンバ被疑者率いる
MLCがボソンゴーアおよびモングウンバ地域において
文民に対しレイプや拷問を含む組織的な暴力を行った十分な証拠があるとしています。(画像出典:
外務省)
今回の逮捕は中央アフリカ案件では初めてのケースであり、ICCに案件を付託したアフリカの締約国の中では2カ国目の逮捕実現となります。また逮捕が実現したのはベルギー政府の協力に依るところが大きく、欧州での逮捕が実現したのもこれが初めて。ICCに対する協力姿勢を対象周辺地域以外の締約国が明確に実践した歴史的な一例といえます。
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背景情報
2004年12月21日、ローマ規程の締約国である 中央アフリカ政府により、事態が ICCに付託される。
2007年5月22日、綿密な調査の結果、 ICC検察官が 中央アフリカ案件に関する捜査の開始を発表。
2008年5月23日、予審裁判部第三法廷により1通目の秘密逮捕状が発行される。
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ICC書記局プレスリリース(5月24日付)より