日本政府、国際刑事裁判所加入を正式に閣議決定
(東京 27日)日本弁護士連合会(日弁連)が本日発表した声明によると、 政府は27日、国際刑事裁判(ICC)の設立条約であるローマ規程への加入を正式に閣議決定。(1)同規程への批准の承認を求める批准承認法案と、(2)個別の手続き法を定める一連の法案が今国会中に衆院に提出されることが確実となった。一連の法案は今夕にも国会の議案課に提出され、登録されるとのこと。登録された法案は、内閣総理大臣により閣法として国会に上程されるが、提出日程は現時点では不明とのこと(参考:『国会の基礎知識:法律が出来るまで』。日弁連はこの発表を受け、
「この閣議決定を歓迎するとともに、今国会において同規程承認案及び関係する法案が速やかに議決され、同規程へのわが国の加入が実現することを望むものである。」
と声明を発表。早期の加入実現に向けて強い期待感を示した。
国際刑事裁判所問題日本ネットワーク(JNICC)は、即日でこの朗報を全世界の関係者に向けて配信した。
補足(2007.03.11追加) |
内閣府の首相官邸サイトによると、27日の閣議で検討された案件はそれぞれ次のように分類されている。
国際刑事裁判所に関するローマ規程の締結について国会の承認を求めるの件─外務省(一般案件)
国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律案─外務省、警察庁、法務省(法律案)
当日、閣議にかけられた案件は「一般案件」「国会提出案件」「法律案」「政令」「配布」に振り分けられていたが、実際は他の区分がまだ存在する。それぞれの区分が意味することは次のとおりだという。
当日、閣議にかけられた案件は「一般案件」「国会提出案件」「法律案」「政令」「配布」に振り分けられていたが、実際は他の区分がまだ存在する。それぞれの区分が意味することは次のとおりだという。
「一般案件」: 国政に関する基本的重要事項等であって、内閣として意思決定を行うことが必要なもの 「国会提出案件」: 法律に基づき内閣として国会に提出・報告するもの 「法律・条約の公布」: 国会で成立した法律又は締結された条約を憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの 「法律案」: 内閣提出法律案を立案し、国会に提出するもの 「政令」: 政令(内閣の制定する命令)を決定し、憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの 「報告」: 国政に関する主要な調査の結果の発表、各種審議会の答申等閣議に報告することが適当と認められるもの 「配布」: 閣議席上に資料を配布するもの