国際刑事裁判所(ICC)と日本 [はてな版]

人間の安全保障の発展に貢献する日本と世界の道筋と行く末を見つめます。

【所感】中国で開かれたICCアジア地域専門家会議について(2006.03.24)

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写真:これまでの中でも特大級の会議用バナー。バックの滝は貴州省名物だそうです。
皆さん、お久しぶりです。
一昨日22日の夜、無事、中国貴州省の貴陽より帰国いたしました。

以下は、昨日JNICC内部の会員制メーリングリストに私が送った帰国第一報の抜粋です。
まだ所感という形でしかありませんが、今回の会議で感じた私の率直な印象が伝わればと思います。

JNICC関係者各位様

勝見です。中国貴陽より昨日、無事帰国いたしました。

国際刑事裁判所ICC)地域専門家会議で日本代表として発表した報告資料を添付いたします。

ただし現段階では英語版のみです。本資料については和訳はせず、会議の内容についてのみ日本語報告書を作成させて頂きたいと思います。報告は次回会合(4月6日予定)にて発表したいと思います。

今回私が参加してきたのは、、北京師範大学の王秀梅助教授主催の国際刑事法ワークショップと、貴州省貴陽市の貴陽大学の招待で合同で実現したCICCアジア主催の地域専門家会議の2つの会議です。

所感としては、まずは北京師範大学主催の国政刑事法ワークショップでは中国の底力を感じた次第です。中国法曹界の重鎮が集まってICCに関する研究報告を熱心に報告する姿にはまさに圧倒されました。中国でのICC研究は予想をはるかに上回って進んでいるというのがオブザーバーとして会議に参加した実感です。

一方、貴陽大学の招待で実現したCICCアジア主催の中国初の地域専門家会議では、アジア地域の連帯のなさが浮き彫りになったため、それを修復するべく日本代表として忌憚なく改善提案を行ってきました。今後はその提案をもとに、アジア地域全体でのコミュニケーションの円滑化が図られ、少地域(東アジア地域)でも、韓国、中国との連携を深め、各国が協力して互いを補完しあうという原則について各代表の意見が一致しました。久しぶりの地域会合を経て、各国代表が連携の大切さとコミュニケーション維持の不可欠さを再認識した形で会議は閉幕しました。

その他各会議の詳細については、各会議で配布された資料とともに会合でご報告いたします。

JNICC勝見