10月1日の日本
ICC加入を受けて、犬塚議員も個人声明を出しました。
公式サイトでは参照リンク付きでご覧になれますがこちらにもテキストを転記します。
2007年10月1日
本日2007年10月1日、ついに日本がICC国際刑事裁判所の締約国になりました。ドイツのICC判事カウル氏は「日本の加盟はICC設立以来最大の出来事だ」と評しました。そこまで期待されていた日本の加盟がついに実現した訳です。この近来まれに見る快挙を心から皆さんと祝い合いたいと思います。
アジアは世界でもICCの締約国がもっとも少ない地域ですが、日本の加盟は大きな注目を集めています。国内法の整備はどうしたのか、政治の動きはどのように作られたのか「日本の経験を話して欲しい」という依頼がいくつか来ています。まさに大きなチャンスであり、日本のICC加盟が決してゴールではなく新しいスタートであるということは明らかです。
ICC 締約国日本の役割は、とりあえず2つあると思います。まず世界の国があまねく加盟国となるグローバル・ラティフィケーション(普遍的批准)を目指して、アジアやアメリカの加盟を後押しすること。そしてもう一つは2009年以降に予定されているICCのための見直し会合において「核兵器使用の違法化」を図ることです。どちらも日本の地理的、歴史的役割を考えれば当然目指すべき目標だと思います。
世界政府はまだ存在しませんが、集団殺害やジェノサイド、戦争犯罪など許し難い人道犯罪は国境を越えて訴追される世界になりつつあります。独裁者、政府の高官、王族など、何人たりとも個人の犯した重大犯罪に不処罰はないという法の支配によって「何をやっても許される」無法地帯をこの世からなくすのがICC国際刑事裁判所です。
今後我国が国際協調主義を推進し、日本外交の柱である「人間の安全保障」を実現して行くためにやるべきことは山積しています。しかし、今日こうして一つのハードルを乗り越えたことは大きな自信となります。今後とも日本から世界の平和活動に貢献する道を真摯に追及することを誓って、まずは皆さんと祝杯を挙げたいと思います。乾杯!
参議院議員犬塚直史