国際刑事裁判所(ICC)と日本 [はてな版]

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【日報】13日(金)の参院本会議で犬塚さんが代表質問します

民主党の犬塚議員、参院本会議でICCに関する代表質問を担当

 13日(金曜)の参議院本会議で、犬塚直史議員が国際刑事裁判所ICC)に関する民主党側の代表質問を担当することになりました。質問を行うにあたり、おそらくこれが日本の ICC批准における最後の本会議質問となることから、犬塚さんと私とで今朝の2時まで事務所にこもりっきりで質問原案を作成しました。まずは私が骨子となる原案をつくり、質問を以下の3点に絞りました。

1. ICC特権免除協定に関する政府の今後の取り組み
2. 被害者信託基金に対する政府の今後の取り組み
3. アジア地域でのICC批准促進のための今後の取り組み

 この作業に並行して、犬塚さんは犬塚さんで自らのこれまでの7年間の活動の経験から原案をまとめ、これを骨子となる私の原案とマージさせて、最終原案を作りあげました。犬塚さんは、この原案を一晩寝かせてからこれをブラッシュアップします。この作業には、私は補佐的には関わりますが直接編纂を行うとうことはしません。

 作業の途中、犬塚さんの奥様がお寿司を差し入れてくださいました。まさに砂漠のオアシス。犬塚さんと美味しく頂きながら、一息つきました。気を取り直してしばらく作業を進め、犬塚さんが「出来た!」と叫んだのがもう午前2時過ぎでした。早速、リハーサルです。時間を計りながら、要点ごとの時間も記録します。さすが犬塚さん、私の5,000文字の原案を見事に切り分け、さらに自分の原案も含めて配置して15分の質問時間ぴったりに合わせてきました。これが、政治家の能力なんですね。見事しかいいようがないです。そしてすべての確認作業が終わって、二人でそれぞれタクシーを拾って帰路についたのが午前2:30でした。やっと、本日の業務終了です。

 さて、いち政治家と秘書がなぜここまで意気投合して共同作業に励んでいるかというと、実は今月11日が特別な日だからでした。4月11日は、5年前にICC発足の決定的なきっかけとなった、記念すべき日(「2002年4月」を参照)なのです。

 5年前の今月11日、ニューヨークの国連本部では10カ国による批准書寄託記念式典が催され、この日、条約の発効に必要な60カ国の批准が全て揃い、国際刑事裁判所ローマ規程の発効が決定したのです。しかもこの日、私は実はニューヨークにいました。そのときはまだJNICCでもかけだしで、初の海外ミッションだったこともあり、手続きの問題などから私は国連本部に立ち入る許可を得ることができませんでした。しかし、CICC本部で行われたレセプションに当時のアナン事務総長が自ら見えられ、なんと一緒に乾杯する機会に恵まれたのです。その記念すべき日に、国内の政治家でおそらく最も熱心にICCへの加盟を働きかけ続けてきた犬塚さんが、国会でICCに関する代表質問を行い、その作業に私も間接的に関わることができる─そりゃあ、時間も忘れて作業にいそしみますとも!

 さて金曜の本会議の日程は、午前10時からということになっていますが、質問の時間がいつになるかは、本会議の場合には事前にはわかりません。ICCに関する日本国国会での歴史的瞬間の一場面をご覧になりたい方は、コチラから、当日の参議院インターネット審議中継をご覧ください。
※本記事のミラーサイト版では「議員秘書のささやき」と題して五行歌を綴っています。五行歌をご覧になりたい方はミラーサイトに是非お越し下さい。